扶養照会免除が認められる具体的なケースについて
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。
本日は、生活保護の扶養照会免除が認められる具体的なケースについて、ご説明いたします。
生活保護の扶養照会免除が認められるケースは、申請者にとって極めて重要なポイントであり、同時に多くの方が不安を抱える部分でもあります。
特に「家族に知られたくない」「絶縁状態で連絡を取れない」「DVや虐待の過去がある」など、家庭事情が複雑な方にとって、扶養照会が行われるかどうかは生活保護申請の大きなハードルになります。
まず前提として、扶養照会は「原則として実施されるものの、絶対ではない」という点が重要です。
厚生労働省の通知でも、扶養照会は“形式的に行うものではなく、申請者の状況を踏まえて適切に判断すること”と明記されています。
つまり、申請者の心身の安全や生活状況を損なうおそれがある場合には、扶養照会を行わないという判断が可能です。
実際、自治体の運用でも、申請者の事情を丁寧に聞き取り、照会を控えるケースは少なくありません。
扶養照会免除が認められる典型的なケースとしてまず挙げられるのが、DVや虐待、ハラスメントなど、家族からの暴力や精神的圧迫があった場合です。
過去に暴力を受けていた、逃げるように家を出た、連絡を取ることで再び危険にさらされる可能性があるといった事情がある場合、扶養照会を行うことは申請者の安全を脅かす行為になりかねません。
このため、自治体は原則として照会を控え、申請者の保護を最優先に判断します。
DV相談支援センターや警察への相談歴があればより説得力が増しますが、相談歴がなくても、申請者の具体的な事情を丁寧に説明することで免除が認められることは多くあります。
次に、長期間にわたり絶縁状態で、連絡先が不明であるケースも扶養照会免除の対象となります。
たとえば、10年以上連絡を取っていない、電話番号も住所もわからない、そもそも家族がどこに住んでいるのか不明といった状況です。
自治体は「現実的に扶養が期待できない」と判断し、照会を行わないことがあります。
特に、親族関係が完全に断絶している場合や、過去に深刻なトラブルがあり関係が破綻している場合には、照会を行っても意味がないと判断されることが多いです。
さらに、家族が高齢であったり、病気や障害を抱えているなど、そもそも扶養能力がないと考えられる場合も免除の対象になります。
たとえば、親が年金だけで生活している、兄弟が障害年金で生活している、家族自身が生活困窮状態にあるなど、扶養を求めることが現実的でないケースです。
自治体は扶養能力の有無を慎重に判断し、申請者に不利益が生じないよう配慮します。
また、家族に生活保護申請を知られることで、申請者が精神的に著しい負担を受けると見込まれる場合も、照会免除が認められることがあります。
たとえば、家族から強い否定や圧力を受けてきた過去があり、照会によって精神状態が悪化する可能性がある場合です。
精神疾患を抱えている方の場合、家族との関係がストレスの原因となっていることも多く、医師の診断書などがあると免除が認められやすくなります。
さらに、家族が暴力団関係者である、反社会的勢力と関わりがある、あるいは犯罪歴があり連絡を取ることが危険であるといった特殊な事情がある場合も、照会は行われません。
申請者の安全確保が最優先であり、行政が危険を招く行為を行うことは許されないためです。
このように、扶養照会免除が認められるケースは多岐にわたりますが、共通しているのは「照会を行うことで申請者に不利益や危険が生じる可能性があるかどうか」という点です。
薬院大通特定行政書士事務所では、申請者の事情を丁寧にヒアリングし、必要に応じて免除の理由を整理した書面を作成するなど、適切な申請につながるサポートを行っています。
扶養照会に不安がある方は、一人で悩まず、専門家に相談することで安心して申請手続きを進めることができます。
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