カテゴリ:2025年



生活保護のQ&A(高齢者世帯の生活保護)
生活保護 · 2025/12/31
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は高齢者世帯の生活保護について、ご説明いたします。 高齢者世帯にとって、老後の生活を安定させるための選択肢の一つが「生活保護」です。 特に、受給している年金額が生活保護基準(保護水準)を下回っている場合、将来的に生活保護の申請を視野に入れておくことは、決して特別なことではありません。 むしろ、早めに準備を進めておくことで、心の負担を軽くし、安心して暮らし続けるための大切なステップになります。 生活保護の申請では、収入だけでなく、不動産や預貯金などの「資産状況」も確認されます。 これは、生活に困窮している方を確実に支えるための仕組みであり、決して申請者を追い詰めるためのものではありません。 しかし、いざ申請しようとしたときに、使っていない不動産が残っていたり、名義が整理されていなかったりすると、手続きが長引いたり、場合によっては保護開始が遅れてしまうこともあります。 だからこそ、年金が保護水準より少ないと感じた段階で、資産の棚卸しを始めておくことが重要です。

生活保護のQ&A(離婚間近の配偶者との同居)
生活保護 · 2025/12/29
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護申請にあたり、離婚間近の配偶者と同居している場合について、ご説明いたします。 離婚を決意しながらも、事情があってまだ配偶者と同居しているまま生活保護を考える方は少なくありません。 ですが、この「同じ住所・同じ世帯」という状態は、申請の場面で大きなハードルになりやすいポイントです。 まず押さえておきたいのは、生活保護は「世帯単位」で判断されるという原則です。 形式上、婚姻関係が続いていて同居もしていると、「夫婦で一つの世帯」と見なされやすく、配偶者に収入があればその分も含めて計算されます。 その結果、「世帯収入が最低生活費を下回らない」とされ、保護が認められないケースが出てきます。 また、民法上の夫婦には互いに扶助義務があるため、「まずは配偶者が生活費を負担すべきではないか」と問われやすい点も大きな壁になります。 ここで問題になるのが、すでに夫婦関係が実質的に破綻している場合や、DV・モラハラ等で配偶者に生活費を頼める状態にないケースです。

生活保護のQ&A(私立中学校への通学)
生活保護 · 2025/12/29
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護世帯の私立中学校への通学について、ご説明いたします。 生活保護を利用しているご家庭から、ときどきご相談をいただくのが「子どもを私立中学校に通わせることはできるのか」というテーマです。 結論からいえば、生活保護世帯が私立中学校に通学することは「原則として認められない」とされています。 公立学校であれば教育費の多くが公費でまかなわれるのに対し、私立中学校は授業料や諸費用が高額になりやすく、「最低限度の生活」を超える支出と判断されることが多いためです。 ただし、ここで大切なのは「一律に禁止」ではない、という点です。 たとえば、特待生制度などにより授業料が全額免除されている場合や、実質的に公立中学校と同程度の負担で通学できると認められる場合には、例外的に私立中学校への通学が認められる可能性があります。 また、年度途中でのご相談で、すでに私立中学校に在籍しており、転校によって子どもの学習や生活に大きな不利益が生じると考えられるケースでは、個別事情が丁寧に考慮されることもあります。

生活保護のQ&A(家賃の代理納付)
生活保護 · 2025/12/28
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は家賃の代理納付について、ご説明いたします。 生活保護を利用されている方にとって、毎月の家賃支払いは大きな心配ごとの一つです。 特に、体調が安定しない時期や手続きが重なる時期には、「支払いを忘れてしまわないか」「滞納してしまったらどうしよう」と不安を抱える方も少なくありません。 こうした不安を解消するために用意されている仕組みが「家賃の代理納付」です。 代理納付とは、家賃相当額を福祉事務所が直接、大家さんや管理会社へ支払う制度です。 利用者本人が家賃を管理する必要がなくなるため、滞納の心配がなく、住まいの安定につながります。特に、精神的な負担が大きい方や、金銭管理が難しい状況にある方にとっては、大きな安心材料となります。 「代理納付にするとデメリットがあるのでは」と心配される方もいますが、利用者に不利益が生じることはありません。 家賃の支払い方法が変わるだけで、生活保護費の総額が減ることもありませんし、自由が制限されるわけでもありません。

生活保護のQ&A(居住用不動産の所有)
生活保護 · 2025/12/28
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護利用者の居住用不動産の所有について、ご説明いたします。 生活保護を申請すると「持ち家は手放さなければならない」というイメージを持つ方が多いですが、実は一定の条件を満たせば、居住用の不動産を所有したまま生活保護を受けることが可能です。 厚生労働省の通知でも、居住の用に供される家屋については保有を認めると明記されています。 まず大前提として、その不動産が「自分の住まい」であることが必要です。 空き家や別荘など、生活に使っていない不動産は原則として売却が求められます。 また、資産価値が極端に高い場合は、売却して生活費に充てるべきと判断されることがあります。 目安としては、売却価格が生活扶助基準の約10年分(約2,000万円程度)を超える場合です。 次に重要なのが、住宅ローンの有無です。生活保護費は「最低限度の生活」を保障するためのものであり、ローン返済に充てることはできません。

生活保護のQ&A(受給開始までのしのぎ方)
生活保護 · 2025/12/27
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護の受給開始までのしのぎ方について、ご説明いたします。 生活保護の申請を検討している方にとって、もっとも不安が大きいのは「申請してから受給が始まるまで、どうやって生活をつなぐのか」という点ではないでしょうか。 制度上は、申請から原則14日以内に開始決定が行われるとされていますが、実務では調査に時間がかかることもあり、すぐに保護費が支給されるわけではありません。 そのため、申請前後の「しのぎ方」を知っておくことがとても大切です。 まず知っておきたいのは、急迫保護(緊急的に即日支給されるケース)は、一般的にはかなりハードルが高いという現実です。 家賃滞納による即時退去や、明日食べるものがないといった状況でも、自治体が急迫性を認めるかどうかはケースバイケースで、期待しすぎると危険です。 だからこそ、「ギリギリになってから申請する」のではなく、余裕を持って早めに相談・申請することが、もっとも確実な生活防衛になります。

生活保護のQ&A(生活保護申請の必要書類)
生活保護 · 2025/12/26
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護申請の必要書類について、ご説明いたします。 生活保護の申請を考えはじめたとき、「何をどこまで準備すればいいのか」が一番不安になりやすいポイントです。 ここでは、一般的によく求められる書類と、あらかじめ用意しておくと手続きがスムーズになるものを、できるだけわかりやすく整理してお伝えします。 まず、申請時に基本として必要になるのが「申請書」と「世帯の状況がわかる書類」です。 世帯全員の氏名・生年月日・続柄・住所・連絡先などの情報は必要になります。 次に、収入と資産を確認する書類が求められます。 たとえば、給与明細、年金の振込通知、アルバイト代の明細、仕送りがある場合はその金額がわかるものなどです。 また、預貯金通帳は、できれば「すべての口座」を持参しましょう。 現在使っていない口座や残高が少ない口座も含めて、通帳の表紙と直近数か月分の記録が確認されることが一般的です。

生活保護のQ&A(生活保護の活用)
生活保護 · 2025/12/25
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護の活用について、ご説明いたします。 生活保護は再出発のための公的セーフティネットで、受給が決まれば生活の悪化を確実に止められます。 医療費は原則窓口負担がなくなり、国民健康保険料の支払い義務も生じません。 申請は不安が大きいですが、まず押さえておきたいのは生活保護は最低限の生活を行政が保障する制度であり、医療扶助により診察・薬・入院など保険診療相当の費用が公費で賄われる点です。 受給が決まれば国民健康保険の資格は喪失しますが、その代わり医療扶助で窓口負担が原則ゼロとなるため、病気や通院の不安が大きく軽減されます。 また生活扶助や住宅扶助により日々の生活費や住居費の最低ラインが確保され、急激な生活悪化を防げます。 特定行政書士に申請を依頼するメリットは、書類作成の正確さと福祉事務所とのやり取りを代行できる専門性にあります。 複雑な資産や過去の滞納がある場合でも、経験ある専門家が事情を整理して申請書類を整え、精神的負担を軽くしてくれます。

生活保護のQ&A(引越し費用)
生活保護 · 2025/12/24
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 生活保護を受給している方が引越しを希望する場合、「費用は出るのか?」という疑問をよく耳にします。 結論から言えば、一定の条件を満たす場合に限り、引越し費用は生活保護の『移送費』として認められる可能性があります。 ただし、自己都合の引越しでは原則として認められず、制度の趣旨に沿った“やむを得ない事情”が必要です。 移送費として認められる典型的なケースは、厚生労働省が示す複数の条件に該当する場合です。 たとえば、火災や老朽化で現在の住居に住み続けることが困難になった場合、家主から正当な理由で退去を求められた場合、家賃が住宅扶助の基準を超えており福祉事務所から転居を指示された場合などが挙げられます。 また、近年相談が増えているのが、病気療養上、現在の住居が適さないと判断されるケースです。 精神的な不調や近隣トラブルにより生活環境が悪化し、医師が「転居が望ましい」と判断した場合、移送費が認められる可能性が高まります。

生活保護のQ&A(稼働能力の活用)
生活保護 · 2025/12/23
福岡の生活保護申請/不服申立て専門の薬院大通特定行政書士事務所、特定行政書士島元則行です。 本日は生活保護に関する稼働能力の活用について、ご説明いたします。 生活保護の申請では、厚生労働省は「稼働能力の活用」を重視しつつも、若くて障害がなくても就労の場がない・短期的に働けない事情がある場合には一時的に保護が開始されることがあるとしています。 厚生労働省は生活保護と就労支援を一体的に進める方針を示しており、自治体とハローワーク等が連携して被保護者の就労支援を行うことを推進しています。 稼働能力の活用は生活保護法の補足性の原則に基づく要件ですが、実務では単に「働けるか否か」だけで判断されるわけではなく、地域の雇用情勢や支援体制との連携が重視されます。 裁判例や研究でも、(1)稼働能力の有無、(2)稼働能力を活用する意思、(3)実際に就労の場があるかという三点を総合して判断することが示されており、就労の意思があっても就労の場がなければ不支給とはならない場合があるとされています。

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